個人事業主として働く方にとって、無理なくできる節税の方法を知っておくことは大切です。
この記事では、当事務所がおすすめする節税効果の高い３つの方法をご紹介します。
すぐに全てを理解する必要はありません。実際の適用や書類作成は状況によって異なるため、判断に迷った場合は専門家に相談することをおすすめします。
1. 青色申告の届出
青色申告は、税務署に届出をして承認されるとさまざまな特典が受けられる制度です。
特に次の３つが重要です：
- 青色欠損金の繰越：事業で赤字が出た場合、翌年以降に損失を繰り越して所得から差し引けます。
- 青色申告特別控除：10万円から65万円までの所得控除が受けられます。
- 青色専従者給与：家族に支払った給与を経費にできます（給与金額の事前申請が必要）。
提出期限は原則として毎年3月15日です。ただし、例外的に延長される場合もありますので、最新情報を確認してください。
これだけでも、節税の効果が大きく、個人事業主にとって安心材料になります。
2. 倒産防止共済（経営セーフティネット共済）の加入
倒産防止共済に加入すると、毎月5,000円から20万円の掛け金が全額必要経費として計上できます。
積み立てたお金を借入の原資に使えることや、4年以上積み立てると解約金が100％返戻される可能性がある点も魅力です。
- 掛け金は所得控除ではなく必要経費として計上
- 解約返戻金は収入計上が必要ですが、税率が低いときに受け取ると節税につながります
- 運営母体が国のため、信頼性が高く安心して利用可能
⚠️
解約金を収入計上するタイミングによって節税効果が変わるため、計画的に利用することがポイントです。
3. 小規模企業共済の加入
小規模企業共済は、毎月1,000円から7万円の掛け金を全額所得控除として計上できます。
受け取るときは、退職時に一括で受け取る場合は退職所得として課税されます。退職所得は控除額が大きく、実際に税金がかかるケースは少ないです。
- 掛け金は全額所得控除
- 退職時にまとめて受け取ると税制上有利
- 運営母体が国なので信頼性が高い
節税だけでなく、将来の資金準備としても安心な制度です。計画的に積み立てることで、事業を安定させる一助となります。
まとめ
今回は、個人事業主におすすめの節税方法として、青色申告の届出・倒産防止共済・小規模企業共済の３つをご紹介しました。
それぞれ特典や控除の仕組みは異なりますが、計画的に活用することで節税と将来の資金準備を両立できます。
詳しい手続きや判断に迷った場合は、当事務所までお気軽にご相談ください。
